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事業紹介

供給が追い付かない木質バイオマス燃料

低炭素社会の実現に向け、地球温暖化防止への取り組みの一つに森林資源を有効活用した木質バイオマス燃料の活用があります。建物や家具用、紙などの原材料として伐採した木材から使われなかった樹皮や木粉なども燃料として余すことなく有効活用されるということで期待の高まる事業ですが、一方で燃料供給に対して大きな問題を抱えています。

バイオマス発電所 出力規模(MW) 必要燃料(万t/年)
稼働中 1,280 1,470
着工中・着工予定 3,160 3,630
構想段階 1,120 1,290
5,560 6,390

目標国内燃料供給量(林野庁2020年)420万トン/年のみ

圧倒的なバイオマス燃料の供給不足

320MW分の発電所建設計画が燃料不足等で計画断念

(出所:株式会社森のエネルギー研究所より 2018年11月末時点)

林野庁が2020年までに予定している国内の燃料供給量の目標が420万トン/年に対し、現在 稼働中のバイオマス発電所のみならず、着工中・着工予定、および構想段階の発電所を含めると年間に必要な燃料は6,390万トン。圧倒的にバイオマス燃料が不足しています。

深刻な問題を抱えているアブラヤシ残渣物

新たなバイオマス燃料として注目されているアブラヤシの残渣物ですが、問題が山積みで扱いにくい素材です。

世界各国で需要が伸びているパーム油はそのほとんどがインドネシア、マレーシア、タイで栽培されているアブラヤシから採取されます。その残渣物として問題となっているのがパーム油を搾り取った後のPKS、EFB、OPTといわれる廃棄物の処理。現状、ほとんどが処理されずに野積みで放置されています。PKSには栄養分が大量に残っており、そこにゴキブリやハエ、ノミなどが大量に発生します。それらを餌とするネズミ、野鳥が集まり、ネズミは病原菌を、鳥はインフルエンザウイルスを拡散する原因となります。

EFB、OPTには塩素やカリウム、ナトリウムが含まれており燃やせばダイオキシンが発生し、焼却炉が損傷するという問題があります。また落雷などによって発火し、大規模な山火事が頻発するなど、インドネシア政府は廃棄物の処理に頭を悩ませていました。

PKS(ヤシ殻)

PKSの山

EFB(空果房)

パーム工場から毎日捨てられているEFBの山

OPT(古木)

25年経って実がならなくなり切り倒された古木の山

日本の某港に建設されたバイオマス発電施設ですが、これに対して反対運動が起こっています。インドネシアで出た残渣物のPKSはバイオマス燃料として日本に輸出されてきます。1回の貨物船に2万トン積んで運ばれてきており、2万トンのPKSがたまるまで約2年半かかりますが、この間野積み状態で放置されます。これが深刻な問題を引き起こします。

野積みされた残渣物が抱える問題点

  • ●ヤシ殻の油分に潜む微生物は熱に強く処理されにくい。
  • ●野積みの山に小動物の生態系ができ、害虫の発生、野ネズミの発生、野鳥の発生などが起こる。
  • ●ペスト菌が発生する。
  • ●ペスト菌を媒介するノミが残渣物内で生存している。
  • ●危険な熱帯圏常在のカビが繁殖する。
  • ●鳥インフルエンザウイルスが発生する。
  • 等々

目に見えない危険な菌やウイルスを含んだまま燃料として輸入すれば、日本国内でも生命にかかわるウイルスや菌が拡散する危険性が増します。

PKS、EFB、OPT半炭化までの流れ

ブトンから炭化工場まで約9日間かけてPKS、EFB、OPTを運んできます。

ブトンのストックヤード

ブトンのストックヤード

ブトンの艀からバージ船への荷積

ブトンの艀からバージ船への荷積

7,000 トン満載し工場へ出航

7,000 トン満載して工場へ出航

バタムのバージ船から艀への荷卸

バージ船から艀への荷卸

艀から工場への輸送

艀から工場への輸送

炭化工場

炭化工場

パージ船から降ろされたPKS原料は一旦ストックヤードに貯められ、そこからスクリーニングされ炭化処理ののち、製品化されます。

パージ船から荷下ろしし、横持トラックへ積込み
パージ船から荷下ろしし、横持トラックへ積込み

パーム残渣 バイオマス燃料化事業フロー概要

パージ船から荷下ろしし、横持トラックへ積込み